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国民健康保険なんでも110番  
  
                       弁護士 楠 晋一

 1月21日、大阪社会保障推進協議会が開催した「国保なんでも110番」に参加しました。
 朝9時から夜の9時までに158件の問い合わせがあり、受話器を置いたすぐに電話がなるという状態で、すごい反響でした。
 大きな反響の原因には、多くの市民の方々が国保の重い負担に苦しんでいること、また、近年の徴収率低下を防ぐための差押えを強行するようなったことが挙げられます。

反響の背景にある構造的な問題
 なんでも110番で最も多かった相談は、「国保料が高額すぎて支払うことができない」というものでした。
 国保料の高額化には、国保の構造的な問題があります。加入者に低所得者が増加している→低所得者が収納できず自治体の収納率が下がれば、収納率が低い自治体に対する制裁として国の援助費が減らされる→自治体が保険料を上げる→低所得者にとって負担が重くなる、という低所得者・低所得者が多く居住する自治体に大きな負担が課されるという、本来、負担能力の低い人に手厚くあるべき社会保障制度としては致命的な欠陥があるのです。

収納率が低下する中での新たな差押の問題
 09年度は、国保の収納率が88パーセントと過去最低を記録し、国は収納率を上げるために自治体に競わせています。それが、今回の110番でも相談内容として非常に多かった差押えの問題につながっています。
  国保料(税)の差押え件数は、06年は9万件だったのが、09年には18万件に倍増しました。
  国保料(税)の差押えは、対象が学資保険、給与、年金などに及んでおり、差押えが急増している今、その不当性・違法性につき、差押えをされる側の立場から検討する必要があります。

今後の課題
  国保の問題は、非常に大きな問題ではある一方で、自治体ごとに保険料が異なり、また制度自体が理解しづらいため問題意識を共通することが困難な問題です。しかし、自治体が強硬な手段をもって保険料(保険税)を徴収する姿勢を明らかにしている現在、市民の側に立つ弁護士も問題意識を持って市民の側に立ったアドバイスをする必要があります。また、差押えの問題にとどまらず、この問題を根本的に解決するには、国保の構造的な問題に取り組む必要があります。
  そうしたこともあり、今後も社会保障推進協議会等と協力して、国保の問題に取り組んで行きたいと思います。
                                                                          以上

 

 


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