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大阪経法大・定年制裁判で原告勝訴  
            大阪経済法科大学教職員組合  東 郷  久


215日、午後110分、大阪地方裁判所で、原告5名による定年の確認を求める訴訟に対する判決で原告勝訴が言い渡された。本学理事会による定年の70歳から67歳への一方的な引き下げは認められず、原告がそれぞれ70歳まで雇用される権利があることが確認された。20117月末に提訴してから約1年半、これまでご支援いただいた皆様にこの場を借りて感謝する次第です。

  今回の理事会による定年の引き下げは、@財政的理由を隠して打ち出した「教育の活性化」が引き下げの必要性や緊急性を示すものではなく、Aまた該当教員に大きな不利益変更をもたらすにも関わらず代償措置は設けず、Bさらに就業規則変更における手続きを無視したものとなっている。定年引き下げによって理事会の意にそぐわない教員を「解雇」することを意図したところにその本質がある。これらが定年制裁判の主な争点であった。

  判決文(全39ページ)は、原告、理事会双方の主張をかなり詳細に踏まえつつ、上記争点のうち@の定年引き下げの必要性や緊急性に関しては、本学で「現在のところ、定員割れの状況は生じていないこと、本件定年引き下げの理由には財政上の理由は含まれないと被告が主張していることからすると、本件定年引き下げについて、被告が主張するほどの緊急性があったとは認められない」という判断である。

  また上記Aの代償措置等として理事会が新設した再雇用制度に関しては、その再雇用制度(67歳で退職、再雇用なら原則70歳まで専任のまま継続)が「定年引き下げの必要性に関する被告の主張(高齢教員の教育力低下論)と・・・・・・一致していない」また理事会が裁判になってやおら主張し始めた特別専任教員や客員教授も代償措置の1つという点については、以前から存在し「代償措置と評価することはできない」という判定である。

  この代償措置と関わって判決文は次のように断じている。

 「本件再雇用制度と本件定年引き下げを一体としてみると、原告らも指摘するとおり、旧規定の下で解雇の要件を満たしていなかった教授について、再雇用制度の基準を満たさないとの理由で、満67歳で解雇することができるようにしたのと同様の機能を有しており、満67歳で解雇される教授と旧規定の定年である満70歳まで雇用される教授とに二分される結果となるにすぎない。」さらに、再雇用制度では「客観的な評価基準は定まっていない上、審査も、教授会ではなく」任命制のもとにある学長や事務局長等々によって行われ理事長が決定する仕組みとなっており、「解雇権濫用法理を潜脱する結果となりかねない制度になっている。」

  判決は原告の雇用契約上の権利を認めたものであるが、それを越えて、原告の主張に耳を傾けつつ、理事会の新定年制に込められた解雇権濫用の危険性にも言及したものとなっており、判決の意義は大である。理事会は地裁判決を認め、退職措置が執られている2原告を現職に復帰させ、新定年制の廃止や再検討を行い、大学経営の正常な運営に傾注すべきである。これらが今回の判決の意味する内容である。





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